歯周病が怖い理由⑴

2018.02.09

おはようございます。

大垣市今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

今日のお題は、歯周病が怖い理由です。

皆さん、歯周病があると全身に影響することをご存知ですか?

歯周病とは、歯がグラグラしたり、抜けてしまうだけの病気ではないんです。最近テレビでも全身疾患との関連があるなどと、特集されることも多くなってきました。

本日は、歯周病と糖尿病についてお話しします。

歯周病と糖尿病は一見して関係ないと思うんですが、それがおおありなのです。

内科で血糖のコントロールがうまくいかなかった人が、歯医者に通うことで血糖値が良くなることもあります。

反対に、歯周病が悪化している状態では糖尿病が悪化することもあるのです。

その理由は、歯周病菌が出す毒が原因です。

歯周病を患うと、歯茎の血管から血液の中に歯周病菌が侵入します。侵入した歯周病菌は毒を放出し、それに反応した体が感染を防ごうとTNFーαという物質を出します。(体をばい菌から守ろうという防御をしてくれているのです。)しかし、このTNF-αという物質が、歯周病を悪くしてしまうのです。

体を守ろうとする反応なのに!!と思われる方もいると思います。

要するに、その物質の量によるということです。

お薬の化膿止めも適量なら、ばい菌をやっつける効果がありますが、量が多すぎると、肝臓や腎臓に悪い影響を与えますよね。

なぜ、 TNF-αという物質が糖尿病を悪化させるかというと、その物質が、血糖値を上げる作用があるインスリンを低下してしまうんです。インスリンの量が減ることで血糖値が下がらず血糖値が高い状態が維持されて、糖尿病が悪化をしてしまいます。

そのため、歯周病治療を行い口腔内環境を改善することによって、お口の中の歯周病菌の数を減らすことができれば、体の中へ入る歯周病菌の量も減り、毒素の分泌も減少します。結果的に、TNF-αの量も減ることになりインスリンの分泌も正常通りになるため血糖値も下がり糖尿病が改善するのです。

ただ、すべての糖尿病の方に歯周病治療を行ったからといって劇的に改善が認められるものではありません。しかし、少なからず、口腔内環境の悪化が糖尿病に影響しているのは事実ですので、糖尿病を患われている方は一度歯科医院に受診し歯周病の検査を受けてみてください。

ハリヨ歯科の院長、副院長は研修から卒後6年超総合病院で勤務していました。そのために、様々な全身的な病気をお持ちの方を診察してきました。糖尿病や、高血圧、心筋梗塞、狭心症など持病をお持ちでなかなか歯科医院にかかれない方も、安心して治療が受けられるように準備しております。お口の中で不安なことがありましたらいつでもご来院ください。