歯周病が強い理由(2)

2018.02.11

おはようございます。

大垣市今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

前回に続いて第二弾、歯周病が強い理由(2)

今回のテーマは心臓病です。

歯周病と心臓病って何か関係があるの?と思われるかもしれませんが、実際は歯周病との関係は大ありなんです!!

糖尿病の説明の時もお話ししましたが、お口の中の細菌は腫れた歯肉から簡単に血管・血液に侵入します。

私は、卒後総合病院で6年ほど勤務していました。総合病院なのでもちろん、歯科のみではなく、内科、外科を含めた多くの医科と仕事をしていました。総合病院では、重症な患者さんもたくさんいます。その患者さんが40度以上の熱を生じたら、感染の原因を探るために血液を採取し、血液の中に細菌が存在していないかの確認をします。そこに細菌が存在していれば細菌による感染が生じ熱が出たと考え、その細菌にあった化膿止めを点滴することで治療を行います。その際、検出される細菌にお口の中で存在する細菌がよく検出されていました。そのような患者さんのお口の中を診察すると、口腔内の清掃状態は悪く、歯肉が腫れていることが良くあります。

お口のケアが不十分であると体の状態によっては、菌血症、敗血症(身体中の血液にばい菌が増殖してしまう状態)となり亡くなってしまうこともあります。

特に問題となるのが、心臓に細菌が付着してしまう状態である感染性心内膜炎です。感染性心内膜炎とは心臓の中にある弁、心臓の壁、大血管の壁に細菌が付着していまう感染症のことです。心臓から、身体中に血液が回るため、そのおお元である心臓に細菌が付着してしまうと、身体中の血液に細菌が回ってしまいます。(菌血症)

心臓にできた細菌が増殖し塊となったのちに、その細菌の塊が心臓から離れると、血流に乗って細菌によって血管が詰まることがあります。その場合は治療を行わないと死に至ることもある怖い状態です。細菌の塊が血流に乗って脳に到達すれば脳梗塞を発症し、心臓で詰まれば心筋梗塞などの症状が生じます。

感染性心内膜炎になりやすい人は、心臓の手術後の方、心臓の弁に障害がある方、糖尿病で感染しやすい方、重度の歯周病の方、お口の中の清掃状態が著しく不良な方は心臓に感染を生じやすくなるため注意が必要です。

全身の健康は口を健康にすることから始まります。是非一度ハリヨ歯科に受診してください。ハリヨ歯科は皆様の健康寿命を伸ばすことのお手伝いをいたします。

 

顎が痛い理由

2018.02.06
顎が痛い理由

おはようございます。

大垣市今宿のむし歯予防、歯周病予防に力を入れている歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

皆さん、朝、起きたあとや、夕方など顎が痛くなる方はいませんか?

その原因はもしかしたら、夜に歯ぎしりをしているせいかもしれません。

『えっ、今まで歯ぎしりしているなんて言われたことないのに。』と言われる方もいますが、歯ぎしりといっても、ギシギシ、ギリギリと音を立てて鳴らすものだけではありません。ギューっと噛みしめていることもあります。

夜間にこのように噛みしめや、食い縛りをしていると、顎に大きな負担となり、朝起きた時に顎に痛みを生じます。

他にも、仕事中、特にパソコンを使用するようなデスクワークなどで、画面に集中するあまり、噛みしめていることがあります。日常で歯と歯が当たる時間はせいぜい20分程度だと言われています。

そのため、普段から、仕事などで集中した際に歯と歯が当たっている人は、過度に顎に負担がかかるるために、顎関節症になりやすいと言われているんです。

よく顎が痛くなると感じる方は、一度、普段の自分の行動を確認してみてください。歯と歯が噛み合って起こることには、顎が痛くなるだけではありません。

もう一つの症状に、噛みしめることによって歯が欠けてしまうことがあります。

あれ、自分の歯の歯茎に近い部分がへこんでいる気がする、なんか最近、冷たいものがしみるなあと感じた方は、もしかしたら、歯茎と歯の境目の部分が削れてしまっているかもしれません。

歯が削れてしまうことにより、歯の外と神経までの距離が近くなり知覚過敏(歯がしみる)症状が生じます。

削れてしまった場所は、保険治療でCRという、白いプラスチックの詰め物を行えば修復は可能です。多くの場合は知覚過敏の症状が改善します。

しかし、歯が欠けてしまった原因を取り除かないと、再び、詰め物が外れてしまいます。しかしながら、現代の医療では歯ぎしりの改善はなかなか難しいのが現状です。そのため、歯ぎしりをした際に、歯に負担がかからないように対症療法として、マウスガードの装着を提案します。

朝、起きた時に特に痛みが生じる方は、マウスガードを装着することで症状の改善が見られる方が多いので、そのような症状がありましたら、一度ハリヨ歯科を受診してください。

そして、先ほどお話しした、日中に噛みしめているなどの自覚症状がある方は、できるだけ、歯と歯を当てないように意識していきましょう。

顎が痛くなる原因は顎関節症の他にも、別の問題があることがありますので、顎に違和感がある時は、一度歯科医院に受診することをお勧めします。

 

 

 

歯科医院で働く人〜管理栄養士〜

2018.01.17
歯科医院で働く人〜管理栄養士〜

おはようございます。

大垣市今宿のむし歯予防、歯周病予防に力をいれている歯医者さん、ハリヨ歯科の院長の長縄 陵亮です。

現在ハリヨ歯科には、歯科助手の中に国家資格である管理栄養士の免許を持つ有資格者がいます。

来春のスタッフ採用者の中にも管理栄養士免許取得予定者が1名います。

ハリヨ歯科ではあえて、管理栄養士免許を持つ方を採用しています。

それはなぜかについて今回はお話します。

管理栄養士は名前の通り食事や栄養の指導をしたり、献立作成や栄養素の計算など食事の管理をする仕事で、それを取得するため大学で4年学び国家試験を受け合格した国家資格です。

同職種に栄養士免許もありますが、栄養士さんは栄養学に基づき栄養バランスの取れたメニューの作成、栄養面からの健康な食生活をアドバイスします。

それに対し、管理栄養士は栄養指導のための企画や傷病者に対する療養のために必要な栄養指導を行うため、大きな市中病院の中で持病を持つ方への献立を考えるなどしています。

そのため管理栄養士は全身の基礎疾患についても学んできています。

歯科において虫歯・歯周病は生活環境、特に食生活の面が大きく関わります。また、特に歯周病は糖尿病や妊娠などの全身的要因からの影響も絡み合います。

管理栄養士は基礎疾患を踏まえた上で食習慣、栄養学の面から患者様へのアドバイス、相談にのることができます。

管理栄養士は資格取得時には歯に関する勉強もしてきていますので、歯科業界で現在注目されている国家資格と言えます。

また、超高齢社会の中、当院通院中の方の中にはご持病をお持ちの方は多くおられます。ご持病の発病によっては食習慣に大きな変化がありそれにより虫歯、歯周病が悪化することもあります。

先日、お話していた患者様です。80歳を超える高齢な方ですがいつもにこやかで朗らかな健康な方です。今まで虫歯があまりできなかったという患者様が小さな虫歯が何箇所も当院で発見され治療に足繁く通っていただきました。

治療を進めるとともに、今まではできにくかった虫歯がここ数年でなぜ多発してしまったのか、疑問が湧きました。

初診時に3年前に胃癌で胃の1/3を切除したことは問診で確認していました。

それについてよくよく聞いていくと、手術により食べれる量が激減したので効率よく栄養摂取するために甘いものを食べたらどうかと心配されるご家族からアドバイスがあったそうです。

それにより手術後からチョコレートやご自分で作られた甘納豆を毎日ちょこちょこ食べられる習慣ができたそうです。

これにより今までできにくかったむし歯が多発したことが明らかになりました。

今後新しいむし歯ができないよう、予防の観点からと全身をいたわる栄養面からアドバイスさせて頂きました。

このように加齢、生活の変化により食生活が変わり歯に多大な影響が出ることはよくあります。管理栄養士はその悩みを解決、アドバイスさせて頂くことができます。

お気軽にご相談ください。